宝くじはギャンブルなのか?勝敗は感情で変わる

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宝くじは多くの人に愛されていますが、一方でギャンブルだとして忌み嫌っている人も一部には存在しています。日本国内では、基本的にギャンブルを公営のもの以外は法律で厳しく取り締まっています。公営のギャンブルとして競馬や競輪、ボートレースなどがあります。
 
それでは、宝くじはギャンブルなのでしょうか。宝くじとこれらのギャンブルでは大きな違いがあります。この記事では宝くじと他の公営ギャンブルを比較します。その上で、宝くじを少し違う角度から見てみることにしましょう。

宝くじはギャンブルか

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辞書的定義からいうと、不確定の結果に金銭を投じるわけですから宝くじはギャンブルであるということになります。日本国内で宝くじは政府に認められた公営ギャンブルという位置づけになっています。
しかしながら、このサイトではあえて宝くじをギャンブルではないと言い切ります。それは、宝くじがギャンブルというにはあまりにも確率が低いものであり、販売元の地方自治体はこの収益金を公共事業に当てているためです。地方自治体が発行した券(宝くじ)を購入すればそのまま社会貢献につながるわけですから、丁半博打のように胴元が設ける仕組みではないということです。

宝くじの1等当選確率は1,000万分の1

宝くじの回収率は約50%。そして、これは回収率なのであり1等の当選確率以外の当選も含めています。実際に宝くじの1等に当選する確率は約1,000万分の1ほどです。宝くじの宣伝などの謳い文句は「総額〇〇億円」というもの。そのため宝くじを購入したほとんどの人が1等の当選を夢見ます。
宝くじの中でも最も人気のある年末ジャンボ宝くじ。1等が当選すると、7億円という高額なお金が非課税で手に入ります。つまり7億円がすべて自分のものになるのです。しかし、年末ジャンボ宝くじの1等が当たる確率はかなり低くなっています。実際に計算してみると、2018年の年末ジャンボで言えばなんと2,000万分の1の当選確率。つまり、0,000005%。
あまりにもゼロが多すぎて実感としてわかりませんね。そうです実感がわかないほどに低い当選確率なのです。丁半博打であれば勝つか負けるかは50%です。現在のパチンコで最も確率の低い台が319分の1、つまり0.003%。つまり一般的なギャンブルとは比較が出来ないほど確率が低いということが言えるのです。

ギャンブルでは運営者が儲かるようになっている

胴元や運営者がギャンブルは基本的に、客が負けて胴元や運営者が勝つような仕組みになっています。そのため、競馬やパチンコなどはすべて経営者が儲けています。
2020年現在では日本にカジノはありませんが、今後出来たとしても経営者が儲かることになるのです。たまに天才ギャンブラーがカジノをつぶしたという伝説が残っていますが、それはきわめて特殊な例に過ぎません。
経営側が必ず勝つようになっている以上、賭けを行っていた客側は必ず負けるようになっています。もちろん、ここで言う負けとは統計的なことであり、個々人のことではありません。

そもそもギャンブルとは

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それではそもそもギャンブルとはどのようにものなのでしょうか。ギャンブルの歴史を紐解けば、ギャンブルがそもそも何だったのかがわかるようになります。ギャンブルの歴史に特に興味がない人はこここの部分は読み飛ばしても大丈夫です。
ギャンブルに近いものが開発されたのは中世ヨーロッパ、特にイギリスだと言われています。ここからはギャンブルの歴史を紐解きながら、ギャンブルそのものの根源を探っていきます。

ギャンブルはイギリスで始まった

現在のギャンブルの元となった行為が行われていたのは中世のイギリスだと言われています。大航海時代のこの頃は、船であらゆる場所に行く必要がありました。しかし、現在ほど技術も進んでおらず、船での旅は非常に危険で無事に帰ってこれるかどうか五分五分の命を賭けた旅だったのです。
しかし、次第にパブに集まった船乗りたちは船がかえってこらなかった時のための被害を賄うために、出港した船が帰ってこれるか来れないかというお金を使った賭けを行うようになりました。これが現在のギャンブルの原型となったのです。

保険も元はギャンブルだった

中世のイギリス人がたちが行った、出港した船の無事の帰還を賭けたギャンブルは現在の「保険」のような仕組みに進化していきました。実は現在でも一般的に流通している「保険」はギャンブルのようなものなのです。
しかしながら、保険は一般的に全国民にとって有益なものであるというイメージがある一方で、比較的に公営とはいえ競馬や宝くじ、競輪などのイメージはいまだに良いものとは言えません。

宝くじのイメージがギャンブルなわけ

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公営となっている宝くじは保険や競馬などとも一線をおける位置づけが出来るのですが、なぜがギャンブルとしてとらえている人が多く存在しているのでしょうか。
宝くじは一気に億万長者になれます。そのため、夢のある華やかなイメージの一方で金持ちの負のイメージもつきまとってしまっているのです。そのため宝くじには大金がかかっているギャンブルととらえている人も根強く存在しているのです。

当選金額が最高10億円と高額

宝くじがギャンブルとして捉えられている理由の一つは、当選金額が高額になっていることが大きく影響しています。現在では1等前後賞を合わせて10億円という、ジャンボ宝くじも存在します。日本の宝くじは江戸時代から続いており、その当選金額は年々増してきています。
また、宝くじは新しい方法の種類やキャリアオーバー制度なども開発され、さらに当選金額が増しています。ちなみにアメリカでは最高200億円などの宝くじも存在しているようです。ここまでの金額は日本ではなかなか難しいです。まさにアメリカンドリームですね。

当選者のその後の人生が悲惨

宝くじがギャンブルだとして負のイメージがあるもう一つの理由は、高額当選者の末路が悲惨だという事実もあるからです。実際に、高額当選をした人の中には少なからず悲惨な人生を送っている人がいます。今まで手にしたことのないような大金を手に入れるとこれまでの生活が180度変わってしまいます。
これまでよりも贅沢をしてしまったり、高額当選の噂が流れ詐欺や近親者などからお金を奪い取られてしまうのです。そんな、個人で扱い入れないような大金によって、人生を狂わされてしまうのです。このイメージが宝くじへの負のイメージを作っているのです。

宝くじはギャンブルではなく一攫千金の可能性がある寄付

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宝くじは天文学的な数字になるほどの低い当選確率です。そのため、当選金額も高額となりますが、1等当選はほとんどありません。したがって、毎回のように「夢」を買っているのです。ギャンブル的な行為として、負のイメージもありますがそもそも宝くじなどは保険と同じです。
ほとんど当たらないと考えれば保険の掛け捨てと同じような状態です。保険の場合は受け取りの際に何らかの不利益を自身が被りますが、宝くじの場合は当選すれば大金を手にすることが出来ます。抽選で外れてしまったとしても、宝くじの収益は公共事業への経費となりますので、社会貢献していると考えることもできます。
自分自身が住んでいる地域の活性化に貢献しているのです。宝くじを買うときは夢と善意を買っているのだという気持ちで購入するようにしましょう。